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自宅売却の譲渡所得税をゼロにする:自宅売却で失敗しないための基礎知識

新しい家に買い換えるために、自宅を売却したが、譲渡所得税をゼロ円にしたい

 自宅を売れば、新しく住むところが必要になるので、新居に買い換えるはずです。
 そのときに、儲かるために投資していた賃貸物件の不動産売却とは違い、自宅を売却したときに、譲渡所得税が高すぎて、安い新居にしか買い換えられないのは、おかしな話です。
 そのため、自宅を売却したときには、譲渡所得税が高くなりすぎないように、多くの特例が作られています。
 ほとんどの人は、所得税の実行税率が、「ゼロから10%以下」になるはずです。

 そもそも、自宅を売却すると、どのくらいの税金がかかるのでしょうか?
 税金は、1年間で儲かった利益にかかるのが、普通です。
 所得税は、個人が、1月1日から12月31日までに受け取った利益に、課税します。
 法人税は、会社が、1事業年度での売上から経費を差し引いた利益に、課税します。
 どちらも、儲かった利益に相当する収入があるはずなので、支払えます。

 一方、不動産は価値が上がるごとに、毎年、含み益に課税してしまうと、収入はないので、税金が支払えません。
 そこで、不動産売却して、収入が入ってきたときに、初めて、譲渡所得税をかけることにしました。
 つまり、不動産は、買ったときの金額よりも、高く売れた場合に、その差額に対して、譲渡所得税がかかるのです。
 ところが、「不動産を買ったときの金額」というのが、勘違いしやすいのです。

 また、不動産は金額が大きいため、儲かるときには、その譲渡所得もかなり大きくなります。
 投資目的で、不動産を買う人もいて、それが過熱すると、土地の価格が高騰してしまいます。
 そこで、短期的に儲かった利益、つまり譲渡所得があれば、高い税率をかけることにして、頻繁に売買させないようにしています。
 一方、不動産を長期的に保有してから売却した場合には、税率を安くしました。
 もちろん、ここでの短期と長期は、「不動産を買った日から売却した日」で判定します。
 ただし、これも勘違いしがちです。

不動産購入から売却まで

 結論を言います。
 不動産を買った日とは、途中で、相続や贈与があったとしても、その日に更新されません。
 そして、その買った日の価格が、ずっと引き継がれてしまうのです。
 つまり、図の売却益(譲渡所得)の箇所を見ても分かるように、相続税と所得税が二重に課税されているのです。
 そもそも、相続税と譲渡所得税は、法律が違うので、仕方がありません。

 とすると、自宅を売却するときには、ほとんどの人が、高い譲渡所得税を支払うことになってしまいます。
 なぜでしょう?
 自宅は、頻繁に売買しないからです。
 先祖代々から住んでいる人は当たり前ですが、転勤を命じられても、子供が私立学校に通っていれば、転校は難しく、単身赴任する人が多くいます。引越しは体力を使いますし、自宅の周りの住民と、良好な関係を築くには、時間もかかるのです。
 儲かるために、次々に自宅を転売していく人は、少ないのです。
 そのため、自宅を売却するときには、かなり昔に買った金額と比べることになり、譲渡所得が大きくなりがちです。
 先ほど、長期保有してから不動産売却をした場合には、税率は低くなると言いましたが、譲渡所得自体が大きくなると、どうしても、税金は高くなってしまいます。

 また、自宅を買った日があまりに古く、資料がないこともあります。
 このときには、不動産売却の価格の5%が「不動産を買ったときの金額」とみなされてしまい、

 「不動産売却の価格×95%」

 が譲渡所得になってしまうのです。
 そこで、最初に言ったように、自宅を売却したときには、特例を作りました。

自宅を売却したときの特例

 基本的には、3,000万円の特別控除と軽減税率を使えば、ほとんどの人が十分でしょう。
 先祖代々から受け継いだ自宅を1億円で売却したとします。買った日は50年以上も前で、そのときの価格は分かりません。そのため、不動産売却した1億円の5%である、500万円で買ったとみなされます。
 それでも、不動産会社の仲介手数料が3%として、譲渡所得税は883万円となり、実行税率は8.83%です。1億円の自宅でも、10%未満ですむのです。
 それでも、自宅の売却価格がもっと高い人もいますし、どうしても、譲渡所得税をゼロ円にしたい人もいるでしょう。
 というのも、自宅を売却したお金で、残っていた住宅ローンを返済し、かつ新居を買うために使う場合、譲渡所得税をゼロにしなければ、困ってしまう人もいるかもしれません。
 その場合には、買換えの特例を使えば、譲渡所得税をゼロ円にできるので、検討してみるべきでしょう。

買換特例 特例の要件 特例の内容
  1. 売却した自宅が、居住期間が10年以上で、かつ、所有期間が10年を超えているもの
  2. 買い換えた自宅については、建物で居住に使っている床面積が50㎡以上(登記簿面積)で、土地面積が500㎡以下のもの
  3. 住まなくなってから、3年を経過する日が属する年の年末までに、かつ建物を取壊した場合には、それから1年以内に売買契約の締結まで行うこと
注意点:
  1. 物件が共有の場合には、各人ごとに計算する
  2. 住宅ローンと一緒に使うことができない
売却価格<買換価格
であれば、譲渡所得税はゼロ円

売却価格>買換価格
であれば、差額の譲渡所得に20%の税率で課税

 一方、何十年間もデフレ傾向が続く日本では、ずっと地価が下がっている場所もあります。
 そのため、30年前に自宅を買ったが、今、売ると、譲渡所得どころか、譲渡損失になる人もいるでしょう。
 それでも、古い自宅を売れば、新しい自宅に買い換えるのが、普通です。
 そこで、自宅売却で譲渡損失が発生した場合には、給料などと通算できることにしました。
 例えば、500万円の給料の人が、自宅を売却して、500万円の譲渡損失が出たならば、通算することで、収入をゼロにできます。
 それを確定申告すれば、会社が、給料から天引きしていた所得税を還付してもらえます。
 不動産投資している人は、その利益とも通算できます。
 所得がゼロ円になれば、翌年の住民税も支払う必要がなくなります。
 なお、自宅ではなく、投資用の不動産からの譲渡損失は、給料などと通算することはできません。
 あくまで、自宅の譲渡損失にだけ、認められている特例です。
 自宅を売却で多額の譲渡損失が発生し、残っていた住宅ローンが完済できない場合でも、それに、還付してもらった所得税や支払わない住民税を使うことができます。

 さらに、この譲渡損失が大きすぎて、その年の給料や利益では通算しきれない場合もあるでしょう。このときには、「翌年以降の給料や利益と通算できる」、という特例まであります。

特例の名称 適用するための要件 特例の内容
損失の通算
2種類あり
1つ目の損失の通算
買換不動産の住宅ローンの残高まで損を使える
  1. 自宅売却をした年の1月1日で所有期間が5年間を超える
  2. 自宅売却した年の前年の1月1日から翌年の12月31日までに、買い換えること
  3. 買い換えた日から翌年12月31日までに、居住すること
自宅の譲渡損失を、給料や利益などと通算できる
2つ目の損失の通算
新しい不動産への買換えは関係なく使える
  1. 自宅売却した年の1月1日で所有期間が5年を超えるもの
  2. 売却した自宅の契約の前日において、住宅ローンの残高があること
自宅の譲渡損失と、返済できなかった住宅ローンの残高のうち、低い金額の方を、給料や利益などと通算できる
損失
の繰越控除
その年の合計所得金額が、3,000万円以下であること 自宅の譲渡損失を通算して赤字になった場合には、翌年から3年間繰り越せる

あなたに、当てはまる特例があれば、確定申告をしましょう。
確定申告せずに、税務署や会社が、勝手に処理してくれることはありません。

もし、自宅の売却について、ご相談がある方は、下記まで、ご連絡ください。すぐに譲渡所得税をシミュレーションして、利用すべき特例を、ご提案いたします。

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